長期経営計画作り合宿セミナー

PLチャートの実践的応用

 今回は、PLチャートの応用例としてプロジェクト計画を取り上げ、説明する。
 先ず、計画は逆算であるということを復習しておく。手順は、まず、確保したい利益(❶)を決める。はじめに利益ありということで、この例では3百万円とした。
 次にプロジェクトにかける費用、この図では固定費(❷)を見積もる。その結果、固定費は8百万円と見積もられたとしよう。すると❶と❷の合計11百万円が必要な付加価値となり、この必要付加価値(❸)11百万円を付加価値率(55%と想定)で割り返してやると、このプロジェクトで上げなければならない必要な売上高(❹)は2千万円と算出される。
 このPLチャートを実践的に活用するには、番号の順に計算していくこと、つまり欲しい利益から→必要付加価値→必要売上の順に逆算することに馴染んで欲しい。
経営計画が単年度計画であれ、5年~10年の長期計画であれ、またはこの例のようなプロジェクト計画であったとしても、計画は逆算である。はじめに利益あり。次に利益を上げるための呼び水としての経費あり、そして売上がある。
 社長あるいは企業参謀は、経営の日常、経営の現場にあっては、常にいくらの利益が必要か、いくら利益が欲しいか、から思考をスタートさせて欲しい。